響き合う「ありがとう」の先へ
先日、娘の卒業式に出席しました。
そこにあったのは、少人数ならではの、先生と生徒の心が通い合う温かな空気感。何より胸を打ったのは、入学したあの日から誰一人欠けることなく、全員が揃ってこの日を迎えられたことでした。当たり前のようでいて、今の時代、これほど尊く、奇跡的なことはありません。
昨今、教育の現場を取り巻く環境は決して明るいニュースばかりではありません。長時間労働や対価の課題、複雑な人間関係……。「未来に希望が持てない職種」だなんて耳にすることもあります。
けれど、目の前の卒業式は、そんなネガティブな空気を一瞬で吹き飛ばしてしまうほどの輝きに満ちていました。
子どもたちが口にする、精一杯の「一言」。 その言葉には、これまでのあらゆる苦労や葛藤を、一瞬で「報い」へと変えてしまう魔法のような力がありました。
先生方はきっと、この一瞬の輝きを信じているからこそ、日々の困難を静かに耐え忍び、子どもたちの背中を押し続けてこられたのでしょう。
自分が子どもの頃には気づけなかった景色です。 今、私自身も教室で「先生」という立場になり、教える喜びと難しさを知ったからこそ、あの時、先生が見せてくれた笑顔の深さが、痛いほどよく分かります。